私事ですがこの4月で入社7年目にして初めての異動となりまして、3,4月は引継ぎをしたりされたりでせわしない日々を送っていました。当然ながら自分でやるのと人にやってもらうのでは全然別で、引継ぎをする大変さを身に染みて感じております。新部署は残業規制が厳しいのでプライベートな時間は増えそうですがはてさて。
閑話休題。
遅まきながら今期も全て見終わったので感想をまとめていきたいと思います。
そこそこ分量あるので、時間がある時にでも読んでもらえると嬉しいです!
更に気軽にコメントとかもらえると跳ねて喜びますので良かったら。
それでは早速振り返っていきましょう!
※下の目次タイトルから各感想に飛べるので、見た作品だけでも読んで頂ければ。
【目次】
6.ジョジョの奇妙な冒険 ストーンオーシャン(6部3クール目)
13.ダンジョンに出会いを求めるのは間違っているだろうかⅣ 深章 厄災篇(4期2クール目)
1. 僕のヒーローアカデミア(6期2クール目)
崩壊し始めるヒーロー社会という最悪な状況からスタートした第2クールですが、今期No.1はこの作品となりました!
守るべき民衆からも非難の目を向けられる絶望感が半端なくて、見てる間ほぼずっと胸が締め付けられるような感覚だった。でもそんな辛く苦しい状況だからこそ輝く光が確かにあって、例えば絶望したレディ・ナガンに手を差し伸べるデク&ホークスもそうで、世界がグレーと知りながらも白の道を進む者の言葉だからこそ響くものがあった。
また2クール目は皆を守る為に雄英を離れるデクが大きな軸としてあり、その選択をするデクの成長っぷりだけでも涙ものなんだけど、もう周りの仲間が熱過ぎて。「今の緑谷出久を補完できるものがあるとすれば…」からの"友だち"のサブタイは鳥肌ものだし、変わってしまったデクに今までと変わらずデクとの思い出を語りかけるA組の面々には涙腺緩みまくり。中でも"余計なお世話ってのはヒーローの本質なんだろ…?"とかつてデクに投げかけられた言葉を涙ながらに返して繋ぎ止める委員長にはボロ泣き…。デクの心情を誰よりも理解しながらも寄り添うかっちゃんのヒーローっぷりも泣けたし、ボロボロに傷付いたデクをただ見て欲しいと渾身の叫びで訴えかけるお茶子には涙が止まらなかった…誇張抜きに見返す度に涙出てくるぐらいには好きなシーン。
勿論エンデヴァーを再び立ち上がらせる焦凍を始めとした轟家を巡るエピソードなど、脇を固める人物達も魅力的で隙が無い。
7期も決まったということで嬉しい限り。何も心配ないので楽しみに待ってます。
2. ヴィンランド・サガ(2期)
生きる意味を失い、廃人と化したトルフィンが第2の人生を歩む2ndシーズン。アニメーション的にはあまり映えるような展開じゃないんだけど、魂を吹き込むアフレコと要所で華を添えるBGMが心を揺さぶってくれたお陰で原作既読でも充分楽しめた。
あと何と言ってもトルフィンの絶望が深過ぎてもうね…。「今日まで生きてきて良いことが1つもない」なんて台詞を放つ程に擦り減った心を想うと胸が苦しくなるし、そんなトルフィンが今まで自分がしてきたことを悔やみ、もう二度と誰も傷付けないと決意するシーンは静かながらもその決断に確かな重みが感じられてグッときた。9話という決して短くない時間をかけただけのものはあったと思う。
かつては共にいたクヌートが真逆の覇道を突き進んでいるのがまた面白くて、全く異なるアプローチで自らの理想を追い求める二人がこれからどう絡んでいくのか楽しみ(原作読んだのがかなり前で忘れてるところも多くて感覚的には初見)。ケティルとトールギルとかもそうなんだけど、同じ戦乱の世に在りつつも向き合い方は様々なのが好き。
あと1クール目で目立ってたオルマル、クソダサくて情けないんだけどああいうキャラ嫌いになれないんだよな。過程はともかく悔しさは分かるから感情移入して見ちゃう。ここからの汚名返上に期待したい。
2クール目も引き続き楽しませてもらいます。
3. もういっぽん!
高校で柔道は辞めようとしていた主人公・園田未知が、因縁の相手・氷浦永遠と再会して"もういっぽん"への道を突き進む、青春一直線な柔道アニメ。
本作の魅力は爽やかな青春っぷり。明朗快活な未知を中心に皆前向きだったから、こちらとしても終始気持ちよく見ることが出来た。反面、敗北の悔しさはもう少し噛み締める展開が欲しかった気もするんだけど、その役割は早苗が担ってくれていたのでヨシ。落ち込むことが多かった早苗には感情移入しまくりでよく泣かされたし、そんな早苗のことをちゃんと見てくれてる姫野先輩にもまた泣かされるんだよな…本作だとこの二人が圧倒的に好き。
また一見地味な作風を支えていたのはドラマ部分だと感じていて、特に敵味方含めて多くの人々の想いが交差する後半の団体戦ではそれが遺憾なく発揮されていたように思う。相手側の描写も入れてくれるから感情移入しやすいし、お互いの"負けたくない"という心の声がシンクロするシーンなんかも熱くて燃える。あの日と違って託せる仲間がいることだったり、仲間の奮闘を見たからこその戦いっぷりだったり、団体戦そのものが持つ魅力をバッチリ描いてくれていたのも良かった。
あとこの作品、とんでも技が繰り出されるというよりは(おそらく)リアルな柔道の攻防をしてくれてて、技の掛け合いが新鮮で見てて昂るものがあった。作画的には超高水準って感じじゃなかったんだけど見入ってたのは見せ方が上手かったんだと思う。
引っ掛かった点としては、南雲の加入で"未知と一緒にいたいから"が理由なのはちょっと腑に落ちなかったかな。友達と一緒の部活に入ろうとするのは全然おかしくないけど、今までずっとやってきて才能もある剣道を蹴ってまで選ぶ道か…?とは感じた。
あとこれは自分だけかもしれないけど、試合中のBGMがちょくちょく合ってないような気がしたというか、感情とシンクロしてないと感じる時があったかな。
とは言いつつ全体的には満足度高くて、最終話も永遠ちゃんが最後に負けてしまった瞬間に画面がモノクロに変わっていくんだけど、未知の「ありがとう」というかつては無かった仲間からの声で色付いていくシーンとかグッときた。悔しさをバネにして早苗や南雲が成長・活躍していくのも今後が楽しみだし、続きやって欲しいな。
4. お隣の天使様にいつの間にか駄目人間にされていた件
本作の魅力は見てるこっちが恥ずかしくなるぐらい甘々な二人のやり取り。告白としか取れない歯が浮くような台詞をお互いに連発しまくるからニヤニヤを通り越して笑ってしまうwしかも付き合ってすらないのにそんなことをしてるもんだからもう可笑しくって仕方が無かった。変な関係ではないと思ってるのは二人だけで、周囲のキャラにはちゃんと通い妻だの新妻だの言われてるのもツボ。
またもう一つの魅力はヒロイン・真昼の可愛さ。最初はツンツンしていたのに、周を信頼するようになってからは恥じらう乙女の顔を見せるようになり、余裕が出てきてからは小悪魔のような言動までしてきたり…1クールを通じて変化があったことで展開としては甘々続きでありながらも飽きが来なかったように思う。
あと地味に主人公である周にも好感を持てたのが良かったかなと。素の真昼を受け止める男としての魅力だったり、どんどん駄目にされていって平静を保てなくなる可愛らしさだったりと、周→真昼だけでなく真昼が周に惹かれることにも共感出来たのがGood。
今まで溜め込んだ分、最終回で畳み掛けるように真昼へストレートに想いをぶつける周にはキュンキュンしたし、真昼の返事が普段の口調である「はい」じゃなくて「うん…!」なのが嬉しさ伝わってきて大好き。
個人的には浮ついた台詞の応酬を繰り広げるニヤニヤ+ギャグ作品として見ている側面もあったんだけど、二人の純粋な恋愛ものとしてもしっかり締めてくれたので大満足。
5. 吸血鬼すぐ死ぬ(2期)
お馬鹿な吸血鬼達が好き勝手暴れ回るのが楽しいギャグアニメ。
2期と言っても特に内容は変わらずなので改めて語るところはないんだけど、最初からキャラが揃ってるから騒がしさマシマシで1期より面白かった。何か事件があると色んなキャラがかけつけてくるのに、野球拳大好き・マイクロビキニ・Y談おじさんetcと誰一人まともな奴がいないから更にカオスな状況になっていくのが笑ってしまう。ギャグの内容もチ○チ○で笑っていた幼い頃(というか今も笑ってるので変わらないが)を思い出すかのようなお馬鹿なものが多いんだけど、そのバカバカしさがおかしくて。決して出られない空間に閉じ込められたのに自分の生尻を見て感動する男三人衆とか馬鹿以外の何物でもないw
定期的に摂取したくなる作品なので、また忘れた頃ぐらいに3期やってくれることを期待しています。
6. ジョジョの奇妙な冒険 ストーンオーシャン(6部3クール目)
3クール続いた6部も遂に決着ゥゥーッ!ということで。
無限の発想力から繰り広げられるスタンドバトルの面白さは変わらず。裏返しにされるなら表裏のないメビウスの輪を作れば良いとか、ツッコミどころもありそうなのに思わず納得してしまう勢いが流石。
またラスボスであるvsプッチ戦の盛り上がりが素晴らしくて、時を加速させる『メイド・イン・ヘヴン』の能力が明らかになっていく時の不気味さや、時がどんどん加速していって誰も手が付けられなくなる絶望感が存分に表現されていた。最強の象徴である承太郎ですら打ち破られてしまうラスボス感がたまらんのよ。
そして何と言っても圧巻のラストシーン。未来を知っているからこそ覚悟が出来、それこそが幸せ(≒人間は不幸)だと主張するプッチ神父に対し、仲間に託されたエンポリオが「皆未来なんか知らなくても覚悟があった!」「正義の道を歩むことこそ運命なんだ!」と未知の未来を切り拓くことでジョジョシリーズの根底にある人間讃歌を見せてくれたのが激熱。結果ではなく真実に向かおうとする意志が大切なんだよな。
あと激戦後の真実を一人だけ知っていて「僕の名前はエンポリオです」としか言えないのも、それが誰にも理解されないのも切な過ぎて涙出た。こんな悲しい結末の印象無かったんだけど、当時の自分はちゃんと読めて無かった説。
原作読んだのは10年ぐらい前で、正直6部は他の部と比べると評価低めの記憶だったんだけど思った以上に楽しめた。このまま7部もアニメ化頼みます。
7. TRIGUN STAMPEDE
昔の作品で既にアニメ化や劇場版が放映されているらしいんだけど、自分は原作含めて初めてな完全新規勢。
本作の魅力はSFならではの世界観・設定と、それを小出しにしてくる構成。例えば主人公のヴァッシュやメインキャラであるニコラスは秘密を抱えているんだけど、それを仄めかすことで先が気になるような作りにしていたのが良かった。荒廃しつつある世界での異種共存というテーマはワクワク出来たし、想いとは裏腹に受け入れてもらえないヴァッシュが抱える苦悩は真に迫っていてグッとくることが多かった。
また本作は3DCGながら作画がハイクオリティで、コミカルなシーンでは動きで笑わせてくれるし、戦闘シーンではカメラワーク等も駆使して躍動感たっぷりに描かれる一連の動きが見応え抜群。この辺は流石『宝石の国』『BEASTARS』を手掛けたオレンジ制作といったところ。
気になった点としてはとにもかくにも1クールで完結しなかったのが痛くて、ヴァッシュの決意はあったものの、状況としては全く変わらないどころかむしろ悪化して終わったから後味が悪かった。ここまでなってもなお人と共存するというのは到底叶いそうにない願いな気がするから続きは見たいんだけど、ここで切られるとモヤモヤしちゃう。全体を通してもエピソード重めなのが多かったこともあり、もう少しスカッとする展開もあるとバランス良かったかな。
あと現時点では正直ヴァッシュの主張よりもまだナイブズの方が納得感あるというか、あそこまで悪者扱いされてるのに全ての人類を何としてでも守りたいというのは違和感あるので、この辺も続きで解消されると嬉しい。
完結編がTVでやってくれるなら引き続き追いかけます(劇場版なら配信待ちで…)。
8. 不滅のあなたへ(2期2クール目)
レンリルでのvsノッカーを中心に描かれた第2クール。
街中に広げられた感覚野や切り離しによる復活を駆使した戦いは新鮮で見応えあったし、延々と続く戦いに疲弊していくフシにはこちらも感情移入して見ることが出来た。
また最後までフシのことを一番に想い続けたカハクには胸に来るものがあって、初期の頃はハヤセの顔がチラついて嫌な奴のイメージが拭えなかったんだけど全然そんなことなかった。疑ってすまん。
2クール目は禁忌である死者蘇生が絡んでいることもあり、いつも以上にどこに着地するのか分からないワクワク感があった。結果的にはほぼ全員が生き返るという一見超ハッピーな展開でありながら、皆を置き去りにしてノッカー殲滅という我が道を突き進むフシがぶち壊してほろ苦い結末にしてくれるのが何ともこの作品らしいなと。
舞台が現代に移ったところで第3期が制作決定との報があったわけだけど、本当に何やるのか皆目見当つかないのが凄い。こういう先の読め無さというか、得体の知れなさが本作の持ち味だと改めて思う。
個人的な関心所であった死者の復活に対する捉え方に関しては「欲望のままに動いた結果」と2期ではやや結論を濁したような形になったけど、3期で掘り下げてくれたりするのだろうか?不滅を冠する本作がどのようなメッセージを残してくれるのかまだまだ興味は尽きない。3期も追いかけます。
9. 弱虫ペダル LIMIT BREAK(5期2クール目)
長きに渡ったインターハイも遂に決着ということで。
最後まで走り切れないくらい、タイトル通り限界を超えてチームの為に走る鳴子の姿にはグッとくるものがあった。
またやはり間に挟まれる回想はテンポ削がれて気になるものの、積み上げられたドラマのカタルシスを最終話で見せてくれたかなと。勝利を噛み締める総北サイド、特に辛酸を舐めてきた手嶋の涙とかも勿論泣けるんだけど、それ以上に悔しさをバネにして死に物狂いで仕上げて来て、それでも届かなかった真波の胸中を思うと涙が零れた。しかも更にあの荒北さんが素直に温かく励ましてくれるもんだからこんなの泣かないわけないよっていう。
あと本作は(シュール)ギャグも魅力の一つだと思ってるので、御堂筋&小鞠が思ったより退場早かったのはちょっと残念だったかな。人の太腿触って「ビュッフェ!!」と歓喜の叫びをあげるシーンは意味不明過ぎて今シーズンで一番笑った。
続編やるのか分からないけど、やるならまた見ます。
10. トモちゃんは女の子!
ボーイッシュな女の子・トモと鈍感な幼馴染男子・淳一郎を中心としたラブコメ。
本作の魅力は主役二人の恋愛模様…も良いんだけど、それ以上に主役を支えるサブキャラクター(みすず&キャロル)が魅力的だったなと。冷静で毒舌家なみすずと天然でマイペースなキャロルの組み合わせは単純にギャグとしても面白くなってたし、恋愛面としても複雑な心情を抱えるみすずがいることで(少なくとも序盤は)単純明快な主役二人の関係に味が出ていたように感じる。トモへの特大感情は勿論、後半はキャロルに気を許してるのもニヤりとしてしまうしつくづく良いキャラだった。キャロルの方も普段は天然ながら意外と鋭い一面を見せたり、御崎先輩への想いが溢れ出した9話は不覚にも可愛いと思ってしまった。色々と考え過ぎなみすずを優しく包み込んでくれるのもたまらない(12話で涙を拭ってあげてる時の表情が超好き)。
トモと淳一郎もお互いに悩んだ末、一歩進みつつも二人らしい関係に落ち着くという綺麗なハッピーエンドで締めてくれて満足。1話見た時は正直ギャグのノリが合わなさそうで切るか迷ったんだけど、見て良かったと思う。良作でした。
11. うる星やつら(2クール目)
ギャグ作品の2クール目ということで吸死と同じく特に語ることはないかな。ドタバタ感を楽しむ作品なので、キャラが揃ってきて安定感はバッチリ。ネタに目新しさが沢山あるわけではないんだけど、いわゆる"お約束"的な感覚で楽しめてる。
1クール目であったあたるとラムの関係性にフォーカスしたエピソードがほぼ無かったのはちょっと残念だけど、原作の配分的にもこれぐらいがデフォルトなのだろうか?1クールに1,2話ぐらいは恋愛方面の話も見たい感覚だが。
あと本編関係ないけど2クール目のOPED両方好きでよく聴いてる。中毒性高い。
4クールと聞いてたから連続でやるのかと思いきや、続きは1年後のようで。間が空いて困るような作品でもないからまた追いかけます。
12. 転生王女と天才令嬢の魔法革命
婚約を破棄され失意の天才令嬢・ユフィに手を差し伸べる奔放な王女・アニスから始まるガールミーツガールファンタジー。
本作の魅力はメイン二人の関係性。魔法に強い情熱を持ちながらも才能が無かったアニスはユフィの魔法に憧れ、由緒正しき公爵令嬢であったユフィはどこまでも自由に飛び立つアニスに憧れるという双方向に憧れを持っている関係性が好きだった(まさかラストのあんな関係にまで発展するとは思ってなかったが)。1話で救われたユフィが逆に最終話でアニスを救うところからしても二人の物語としてはよく出来ていたと思う。
引っ掛かったのはアニスの設定周りで、タイトルにもなっている転生要素が最後までまともに明かされず、アニスが抱く自身の存在そのものへの不安が開示されなかった故に王族に拘る理由が共感し辛かった。序盤は自由に生きてるような素振りだったから尚更、役割に縛られる後半の展開には感情移入が難しくなっていたように思う。
また全体的に描写不足なのか政治周りの世界観がふわふわしていて、例えば弟のアルがヴァンパイアの力を手にしなければ王は務まらないと言って暴走するのも「そこまで必要なのか?」とイマイチしっくりこなかったし、最後の決闘とかもそうなんだけど行動原理が腑に落ちない時が多かった。なんというか作中でキャラが感情を爆発させてるのにこちらに伝わってこなくて上滑りしていたような感覚だった。
原作が小説だから色々端折られてるのかなという気はするけど、もう少し親切設計であって欲しかったかな。作画・演出等のアニメ映像としては良かったから尚更そう思う。
13. ダンジョンに出会いを求めるのは間違っているだろうかⅣ 深章 厄災篇(4期2クール目)
深層で孤立したベル&リューという絶望的な状況から始まった第2クール。見所は自責の念に駆られるリューを救うベルの構図で、かつて自身も憧れた理想を叶える英雄の如く助けに舞い戻るのは勿論のこと、「リューさんの中に正義はある」と心の鎖まで解き放ってしまうベルは素直にカッコよかった。そこから憑き物が落ちたかのようにデレデレになるリューさんは冷静沈着で頼りになる普段とのギャップが素晴らしく、完全にメインヒロインの器で4期の主役だったと思う。…紐神様、形無し(割と平常運転)。
ただ全体的に2クールかける程のストーリーだったかと言われるとやや疑問で、展開的には間延びしていた印象。また相当の苦難を乗り越えた先の感動の再会なのに、こちらは逆にダイジェスト風に一瞬で終わってしまって勿体なさも感じた。
あとモンスターだけCGにされると作り物感が増して違和感あるから個人的には手描きで頑張ってくれると嬉しい。ストパンのネウロイみたいに異質な無機物感を出すにはむしろそれが良いんだけどそうでもないだろうし。
次あるのか分からないけど、やるならリューさんをメインヒロインでお願いします!
14. お兄ちゃんはおしまい!
引きこもりのダメニートがある日目覚めると女の子になる(されてる)ところから始まるド直球なTSもの。
本作の魅力は圧倒的なアニメーション。無職転生を手掛けたスタジオバインド制作なだけあっていちいち動きのクオリティが高いし、時々絵を崩したり引き絵を活用したりで視覚的にも変化を与えることで単純に"見て楽しめるアニメ"だったのが強みかなと。8話の女子会とか正にそれで、展開的に特に波はないのに満足感があった。
一方で作品の根幹でもあるTS設定、これに関しては活かしきれていなかったように感じた。序盤はTSならではの描写があったんだけど、女子中学生として編入し始めた辺りからただの日常系になってしまったのが残念。まひろは画も声も可愛らしいから騙されそうになるけど、冷静に考えると中身は"お兄ちゃん"な訳で、そんな人が普通に女子中学生との日常を満喫してるのはかなり違和感あった。なので再び女の子に戻る選択をするラストも本当にそれで良いのか?と思ってしまったし、TSに依存するのではなくあくまでキッカケとして成長していく姿が見たかった(深く考えたら負けな作品な気はするが)。
まぁ気楽に見れるアニメの方向性としては間違っていないようにも感じるから難しいところだなぁ。
15. シャドウバースF(2期4クール目)
毎度ながら幻惑の奇術師、ラハブといった懐かしのカードは出るだけでニヤりとしてしまうし、運命で手札流してフェアリービーストで回復する冥府エルフとか、復讐ヴァンプの復讐の悪魔→ベルフェゴール→カオスシップのコンボとかシャドバおじさんホイホイ過ぎてズルい。間違いなく初期からシャドバやってる人間が脚本に絡んでる。
あと前回も書いたけど、シャドバFは『敗北した悔しさをバネにして強くなる』のを軸にしてるのが好き。有能な弟にようやく向き合って悔しさを感じるスバルや、一人で極める道を進むか葛藤するシオンといった今後へ繋がるドラマが生まれるし、敗北し続けても折れずに立ち上がって来たライトの行動が結実するミカドへのリベンジマッチは熱かった。「確かに可能性は残酷だ…それでも、可能性こそシャドバだろ!」は、たとえ劣勢でも勝ち筋を見据えてプレイするカードゲームに人生をなぞらえた名言だと思う。にしても改めてレーヴァテインドラゴンのカードデザイン秀逸だよなぁ…状況に応じてモードを使いこなして戦うのが切札感あって良い。
7月から続編がまた始まるとのことなので引き続き追いかけます。
【総評】
以上、計15作品となりました。
個人的段階別評価はこんな感じです(不等号含めて左右差あり)。
S(歴代上位) :該当無し
A+(クール最上位): ヒロアカ > ヴィンサガ もういっぽん 天使様 吸死
A(クール上位) : ジョジョ TRIGUN > 不滅 弱ペダ トモちゃん
B+(中の上) : うる星 > 転天 ダンまち おにまい
B(中) : シャドバF
割と適当かつ個人的な感覚なので参考程度に。
また評価の元となる各話点数表はこちら。
BEST回はヒロアカ137話「未成年の主張」でした。説明不要。
不作と言われることが多かった冬アニメですが、結局いつもと変わらず15本見てるし何だかんだで楽しめたクールだったと思う。…と言いつつ自身のラインナップを見ると続編ものが多くて、見てない人からすると不作と感じるのも無理ないような気はした。
感想は以上となります。
ここまで読んで頂きありがとうございました。
春アニメは水星の魔女しか追えてませんが、TL見てると不作の冬から豊作の春に変わった様子?感想見てて高確率で自分も見るだろうなと思ってる作品だけでも20本ぐらいあるので忙しくなりそう…幸いGWはガッツリ1週間休めそうだからそこで挽回予定。
春アニメの感想もぼちぼち書いていくのでまたお付き合い頂けると幸いです。
それではまた。