アニメ沼

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沼の底からアニメの感想をお届けします。

2021年夏アニメ総括感想

 

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初めましての方は初めまして、明太子と申します。

 

旬過ぎてるってレベルじゃないですが夏アニメの感想をまとめてみました。
そこそこ分量あるので、時間がある時にでも読んでもらえると嬉しいです。

 

それでは早速振り返っていきましょう!

※下の目次タイトルから各感想に飛べるので、見た作品だけでも読んで頂ければ。

 

【目次】

1.かげきしょうじょ!!

2.Sonny Boy

3.ラブライブ!スーパースター!!

4.RE-MAIN

5.白い砂のアクアトープ

6.小林さんちのメイドラゴンS(2期)

7.僕のヒーローアカデミア5期 2クール目

8.カノジョも彼女

9.マギアレコード 魔法少女まどか☆マギカ外伝 2nd SEASON -覚醒前夜- 

10.ダイの大冒険 4クール目

11.不滅のあなたへ 2クール目

12.ジャヒー様はくじけない!

13.ひぐらしのなく頃に 卒

総評

 

 

1. かげきしょうじょ!!

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今期のNo.1はこの作品!これは賛同して頂ける方も多いのではないだろうか。

タイトル通り(宝塚)歌劇を題材とした作品で、未来のスターを目指し、輝く舞台へ情熱を注ぐ歌劇少女達の青春スポ根ストーリー。

この作品の魅力は少女達の葛藤と成長が余すことなく描かれているところ。

 

分かりやすくトラウマを抱えていた愛は勿論のこと、天真爛漫に見えるさらさも複雑な過去を経験していたりと、登場人物達はみな悩みを抱えて生きている。

ただ普通に暮らしているだけなら、その悩みにもそこまで向き合う必要はなかったのかもしれない。だが彼女達がいる場所は紅華歌劇音楽学校…年間合格者僅か40人という狭き門を潜り抜けた精鋭達が、更にしのぎを削ってトップスターを目指す場所。

そんな過酷な状況下で甘えたことは許されるわけもなく、彼女達は自身と真摯に向き合い続ける。葛藤の先に一歩踏み出し自らの殻を破る瞬間というのはそれはもう感動的で、彩子回(5話)や薫回(8話)はボロボロ泣いてしまった。

 

この作品何が凄いって、全員が主人公として描かれているんだよね。

過去回想等も交えながら背景からしっかりと人物を描写してくれるから深みが増し、自然と感情移入することができた。

そんな状態で4枠を取り合うオーディションとかされたらもう面白くなるしかないじゃん!っていうね。全員に肩入れしてるから全員に勝って欲しくなっちゃう。

そしてどれだけ懸けてきたか知ってるからこそ、負けた時の涙がまた胸を打つ…薫が泣きながら彩を祝福するシーンとか涙腺崩壊してた。

唯一スポットが当たって無かった紗和も最終話でバッチリ掘り下げてくれて文句無し。

紗和に限らずだけど、"この日々が、いつか輝く力になる"というキャッチコピー通り、流した涙を糧として前を向く姿には元気を貰えた。

 

あとは各人の繊細な機微を表現する演出も見所の一つ。純粋な作画だけ見ると正直水準高くないけど、その弱さを感じさせなかった。演出が気合入ってると意図を汲み取りたくなるからグッと画面に引き込まれるんだよね。

 

声優陣の熱演も素晴らしかった。演者を演じる演技というのはなかなか難しいと思うんだけど、ぎこちないものから感情をたっぷり込めたものまで演じ分けるのはお見事。MVPは奈良田愛役の花守ゆみりさんで、クール無口な序盤から始まり、どんどん感情を表すようになる愛を見るのは楽しかった。11話の情感たっぷりなジュリエットには感動もの。また物語が進むにつれて脳内のコミカルさが上昇していくからだいぶ笑わせてもらったり。

各キャラが歌うEDも至高だった。荘厳なイントロから始まる曲そのものだけでも超カッコいいのに、圧倒的な歌唱力とキャラに寄り添う歌詞までついてきたら心が震えるというもの。

 

マイナス面を敢えて挙げるとするならば、人物描写に力を入れていた反動でストーリー的な進行はゆったりしていたことだろうか。歌劇そのものの描写も決して多くはなく、本番はこれからというところで終わってしまった。

ただこれは先述の通りプラス面が遥かに勝っていたので問題無し。

1話から13話まで捨て回が一切存在せず、最初から最後まで楽しめる傑作でした。

夏の生きがい枠だったので終わるのが本当に寂しい…この先が楽しみってレベルじゃないから2期やって下さいお願いします!

 

 

2. Sonny Boy

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癖強めなのでオススメはしづらいものの、個人的には刺さりまくりだった本作。

この作品の魅力はまず謎に満ちた独特な世界観。

訳も分からず異次元へと漂流してしまうところから物語は始まるのだが、漂流した原因が気になるのは勿論のこと、各人に発現する超能力や漂流世界のルールなど一風変わった設定にも興味をそそられた。

6話で元の世界に居場所はないと突きつけられる回は衝撃的で、これから一体どんな選択をするんだろうと見ててワクワクが尽きることが無かったのが好印象。

青臭くも懸命に生きる少年少女達のストレートな台詞回しも印象的に感じることが多く、惹きこまれた要素の一つだった。ズバッとした物言いで長良を引っ張ってくれたWヒロイン・希と瑞穂が特に好き。

あと基本BGM無しという挑戦的な作風は異質な雰囲気を構築すると共に、ここぞというシーンでかかるBGMをより効果的にしていて作品にハマってたと思う。EDの「少年少女」がまたエモーショナルでいいんですよねぇ。

 

ストーリーは抽象的な表現が多く理解が難しいところもあったが、何を伝えたいのか・どう繋がっていくのか考えながら見るのは楽しかったし、何より最後はほんの少し前向きになれるような締め方をしてくれるのが好きだった。

それは最終話にも表れていて、やっと戻れた世界は華々しいものではなく、どうしようもない現実が待ち受けていた。

ならば2年間の漂流は無意味だったのだろうか?勿論そんなことはない。

長良はもう鳥を見捨てないし、自分の方を向かずに笑う希の横顔に絶望することなく、未来へと歩いていく…ビターな結末だったけど確かな成長と希望を感じるラストで胸が熱くなった。

希と再会してかつて交わした友達になろうという約束を果たす展開もあり得たけど、それを描かなかったのが実に本作らしい。

世界そのものを変えることは出来ないが、自分を変えることは出来る。そうすることで自分の中の世界は色を変える…そんな応援歌のようなメッセージを自分は感じた。

ほろ苦くもどこか温かい、素敵な青春群像劇をありがとう。

 

 

3. ラブライブ!スーパースター!!

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お馴染みとなったラブライブシリーズの第4作目。監督は初代と同じ京極さんで、脚本・構成は常連の花田先生。

 

まず本作の特徴として、主要人物がシリーズ伝統の9人ではなく5人なんですよね。

人数が減るということは即ち濃いドラマを要求されるということでハードルは上がっていたんですが、見事に応えてくれたのではないでしょうか。

"はじまれ!新しい「私」――。"というキャッチコピーの通り、各キャラはそれぞれ自己変革を目指して進んでいくわけですが、一人では心が折れそうな瞬間というのはどうしてもある。そんな時、"貴方ならきっと出来る"と背中を押してくれる存在がとても力強く、温かい。ここが本作一番の魅力だと思う。

特に可可すみれと千砂都かのんの組み合わせはこれしかない!という役割が完璧に配置されていて、立ち直り前を向く展開に説得力があったのが良かった。

すみれのセンターへの憧れやかのんの歌えないトラウマなど、このまま深く触れずに終わってしまうのではないかと危惧していたところもしっかり拾い上げてくれていたのが素晴らしい。また単話で完結せずこれまでの流れも生かされており、5人に絞った強みが存分に発揮されていた。感情を揺さぶられて涙を流すこともしばしば…。

ベストEPは10話のすみれ回。自信を失くしてしまったすみれの背中を押すのが、スクールアイドルを誰よりも愛し、すみれにも厳しく接していた可可というのが最高なんですよね。嘘偽りがないのが伝わるからこそ、すみれにも、我々視聴者にも響いた。

 

逆に恋はメンバーの中で組み合わせという点では浮いてしまっていたのが残念。

担当回も他EPと比較すると展開が粗く、恋というキャラ自体を好きになりにくかった。

自己変革の物語という観点からしても、自分よりも母の想いが中心となっている点でやや毛色が異なっていた。知らなかったことを知って偶然変わるのではなく、"自分で自分を変える"という展開がやはり欲しかったように思う。

 

可可を始めとして、というかほぼ可可だが、コミカルな要素もバッチリ含まれていたのもポイント高い。9話とか正にそうだけど、テンポよくコロコロ表情変わるから単純に見てて楽しかった。

 

楽曲で好きなのはEDの「未来は風のように」。

可愛らしいアニメーションも然ることながら、シナリオにマッチした歌詞を担当キャラが歌うのがまた染みるんですよ…。

劇中歌なら1話の「未来予報ハレルヤ!」がサビで想い爆発してて好き。

単純なライブシーンなら10話の「ノンフィクション!!」。表情が妖艶過ぎてNHKの7時に放送したらいけないレベル。

 

残すところは最終話のみだけど、やって欲しいことは既にほぼやってくれてるので概ね心配してません(サンシャイン1期の例があるので安心は出来ないが…)。

ここまでくると最後で更にぶち上げてくれるのを期待しちゃうけど果たしてどうなるか。楽しみです。

 

 

4. RE-MAIN

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タイバニの西田征史さんが総監督・脚本を務める本作は、水球という珍しい題材を中心に青春模様が描かれる。

 

この作品の魅力はまず先を読ませぬストーリー。

主人公・みなとが記憶喪失してるところから物語は始まるんだけど、2度目の記憶喪失はまさか過ぎて先がどうなるか気になりまくった。

しかもただの奇想天外展開だけで終わらないのがこの作品の凄いところ。

周囲へのアタリは強いけど、他人に厳しいのと同じように自分に厳しいみなと。

記憶は残っているのに身体が思うように動かないという絶望に対して、ただひたすらに努力することで少しずつ以前の自分を取り戻していく。そんな姿を見て皆が今のみなとを認めるという展開には唸った。

またキツくなったみなとの性格が終盤の試合にも生きてて、牛窓くんのハンズアップを褒めるシーンとか胸熱。努力の価値を誰よりも知ってて、ずっと必死に頑張ってたのを見てきたからこその台詞は心に突き刺さって涙出た。

皆がみなとを認めて、みなとも皆を認める。それは同情や馴れ合いなんかじゃなくて、本気で努力する姿を見てきたからというのが熱い。

序盤のみなとが完全にいなくなってしまったのは少し複雑で寂しい気持ちもあるんだけど、この展開を見せられたら納得せざるを得なかった。

 

あとキャラの真っ直ぐさも魅力でしたね。もう皆いいやつ。

水球に関しては初心者も多くて何も知らないところから地道に積み上げていくんだけど、ひたむきに努力して少しずつ上手くなっていくのは見ていて気持ち良い。

かといって暑苦しくなり過ぎないのも特徴で、絶妙なタイミングでギャグを放り込んでくるのが新鮮だった。この作品はギャグセンスが独特なんだけど、結構ツボだったから大いに楽しめた。

 

惜しかった点を挙げるとすれば、題材となっている水球に関しては試合数も少なくてそこまで深く掘り下げられなかったという印象。作画も期待していた程のクオリティではなかったかなと。

ただ人間ドラマに焦点を当てて作られた作品であることを考えると余裕で許容できる範囲なので、トータルとしては満足してる。

 

1クールという短い話数の中でも広げた話は全て最終話で決着つけてくれてたし、高水準に練られた脚本だったと思う。意外な伏兵でした。

 

 

5. 白い砂のアクアトープ

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監督・篠原俊哉、シリーズ構成・柿原優子の「色づく世界の明日から」コンビが贈るPAのオリジナルアニメ。

夢破れて沖縄へと逃避行した元アイドル・風花が、閉館の危機が迫るがまがま水族館の館長(代理)・くくると出会うところから物語は始まる。

この作品の魅力は風花とくくる、W主人公の成長にあると思う。

特にくくるは作中でも言及されている通り相当なガキで視聴者からも反感を買いがちだったように感じますが、個人的には結構好き。

がまがま存続を諦めない強い意志がある一方で、現実から目を背けてしまうような弱さを併せ持つ不安定さが魅力。

最初は孤軍奮闘という印象が強かったですが、中盤の個別エピソードを通して各人のがまがまへの想いが描かれることで、8話でそれを背負って立つくくるの背中が大きく見えるのは上手い構成だったかなと。そんなくくるの姿を見て何かと理由をつけて諦めてた夏凛が"私も"と奮起するのがまたいい。

避けられない閉館という現実に焦って空回りする姿は見てて辛かったけど、大切な思い出が詰まったがまがまを失いたくないという気持ちは痛い程伝わってきたし、その姿を描いたからこそ、生き物達を守ることが出来ないと痛感して閉館を受け入れた涙にはボロボロ泣いてしまった。

ここまで1クールかけたのは2クール作品特有の贅沢さとも感じたけど、挫折と新しい一歩をキッチリ描き切ってくれたので好印象。

 

あと何と言ってもこの作品、BGMがべらぼうに良い。舞台が沖縄ならではの三線や美しく透き通る海のようなピアノと幅が広く、キャラの心情を的確になぞってくるから感情移入度がぐんと上がる。サントラ出たら絶対買う。

 

2クール目は舞台がティンガーラへと移るということですが、くくると風花というどちらも夢破れた人物が新しい夢をどう追いかけていくのか…今後も期待しています。

 

 

6. 小林さんちのメイドラゴンS(2期)

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帰ってきた京都アニメーションということで、それだけでも胸が熱くなる本作。

この作品の魅力はアニメーションへの拘り。

9話のエルマvsトールのような分かりやすくド派手な戦闘作画だけでなく、作品の軸である日常シーンでそのクオリティの高さを感じさせるのは流石の一言。

一つ一つの動きが丁寧でキャラが本当に生きてるようように思えるといいますか。愛情・情熱をもって描かれているのが伝わってくるんですよね。作画水準自体はどの制作会社も上がってきている中でなお、頭一つ抜けていると感じる。各キャラが可愛く見える要因の多くは活き活きとしたアニメーションのお陰だと思う。

 

あとは作品の特徴である人間とドラゴン、価値観の異なる2種族の交わりというのも2期では色濃く出ていたように感じる。

求めていた自由とは違う、小林さんのメイドというある意味不自由な場所。でもそれこそがトールの、そして小林さんにとっても幸せの形。「それをすり合わせていくのが楽しいんじゃないですか」という台詞が作中であったけど、人と人の触れ合いも異種族交流のようなもので、共に生き交わり合うことで少しずつ変わっていく尊さを描いてくれたかなと。2期からの新キャラであるイルルも小林さんに受け入れられ、今まで出来なかった子供らしい振る舞いをするのが見てて微笑ましかった。

ただ個人的にこの作品の真髄は純粋に愛おしい日常を描くことにあると思っていたので、シリアス成分多めだったのはややマイナス。

なので一番好きな話数は10話のカンナ無双回。仲直りのやり取りを敢えて直接描かずに仲良しな日常で答えを見せてくるのが最高だった。こういうのが見たい。

 

2期は3つの別々のEPを1話にまとめるという構成も目立っていたけど、一貫したテーマの繋がりを感じさせるのが巧かった。

単体のお気に入りは8話の小林さんをトールが看病するEP。理解出来ない故に不安になるトールの気持ちは凄く分かるし、小林さんがトールの想いを汲み取って今まで拒否してきた得体の知れない薬を飲み込むというのにグッときた。何よりその後のトールの満面の笑顔がもうね…あんなの泣いちゃう。

 

全体通して非常に安定した出来だったので安心して見れました。制作陣に感謝。

 

 

7. 僕のヒーローアカデミア5期 2クール目

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印象深いのはヴィラン側に焦点を当てたヴィランアカデミア。

こんなにガッツリ掘り下げられたら肩入れしちゃうから今後が辛い…トゥワイスとかもうただの良い奴にしか見えん。

一番刺さったEPは死柄木の過去編で、ヒーロー目指してたのに道を踏み外して全て失った過去が壮絶過ぎる。自分では力を制御出来ずに意図せず起きた悲劇であり、あまりの出来事に声が出ないというのが真に迫ってて心を揺さぶられた。志村天狐から死柄木弔になってしまった以上もう後戻りは出来ないんだろうけど、それはそれで辛いよな…。

他にも後輩ヒーロー達に未来を託すべく暗躍するホークスや、わだかまりを抱える轟親子の和解など、なかなか見所の多いクールだった。

いよいよvs超常解放戦線!というところで終わってしまったけど、6期の制作も決まってるので心配ご無用。インターンで成長した皆の活躍が楽しみだ。

 

 

8. カノジョも彼女

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『正々堂々と二股する』というネタだけで走り切ったコメディ(notラブコメ)。

この作品に関しては完全に発想の勝利で、本来許されない二股に対して馬鹿正直に向き合う直也と、それに振り回されるヒロイン達がひたすら面白かった。

見ているうちに"二股もありかも…?"と思わせるぐらいの妙な熱さが直也にはあって、その真剣さとやってることのダメさ(二股)のギャップが可笑しかった。

 

少しマンネリ化しそうなところで新ヒロイン・理香が参戦したりと飽きさせない構成だったのも評価したい。あっさり三股になるのかと思いきや直也がキッチリと断るのは意外で楽しめた。その展開で二股してる直也が誠実みたいな感じになってるのがまた笑える。諦めずにアタックし続ける理香も恋する乙女全開で可愛かった。

 

直也は基本ボケ役なんだけど、たまにまともなこと言ったりするのもツボ。

「所詮、二股野郎の言葉だよ!?」とか、謎に説得力あって笑っちゃうんだよな。

ヒロイン陣も二股を認めるだけあってぶっ飛んでるところもあって、ズレてるのが直也だけじゃないのがこの作品の魅力だったと思う。

 

とは言え先述の通りネタの軸自体は変わらないので、2期とかは厳しそうかな。

4人目のヒロイン・紫乃は直也への想いが明らかになったところで終わってしまったので残念。

 

 

9. マギアレコード 魔法少女まどか☆マギカ外伝 2nd SEASON -覚醒前夜-

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まどマギ外伝シリーズの第2期ということで。

異彩を放つイヌカレー空間は相変わらずで、絵面だけでもワクワクしてしまう。

2期は1期よりも作画レベルが上がってて、躍動感たっぷりの戦闘シーンは見応え十分でした。(たまに息切れしてる瞬間もあったが…)

ストーリー面でいうとマギウスとの最終的な決着はお預けというところで終わってしまったので、消化不良感あったのは残念。

恐怖に怯え偽りの世界に籠るいろはや、自責の念から歪んでしまった鶴乃、鶴乃の気持ちに気付いてあげられなかったやちよなど、主要メンバーの心情描写は真に迫っていて惹き込まれた。

一方、というかこの作品はキャラがとにかく多いので、他のキャラには感情移入しきれなかったという印象。正直オリジナルのまどマギメンバーは出さなくても良かったのではという気もするぐらい。この作品単体だけでも勝負できるはず。

穢れを力に変えて戦うドッペルとか面白い設定だしね。流石にいいことづくめ過ぎて副作用ももれなくついてきてたけど。

完結編は年末に放送されるようなので、そちらも要チェック。

 

 

10. ダイの大冒険 4クール目

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4クール目は超魔生物となったハドラーや、vsハドラー親衛騎団辺りがメイン。

ハドラーはこれまで小者感MAXだったけど、一気に風格が出てきてカッコよくなった。全てを捨ててダイ達へ挑む姿には敵ながら熱くなってしまう。動きの重々しさが圧倒的強者感あってまたいいんだよな。

そしてそのハドラーすらも超越する大魔王バーン…見た目ヨボヨボの爺さんなのに「試してみるか?ハドラー」の一言だけで器の違いを見せつけるのが痺れる。

 

4クール目で一番好きなシーンは、ダイをおいて逃げを選択し悔やむポップに対して、「余程のことが無い限り、今のお前は一人で逃げたりはせん」とクロコダインが"もうお前はかつての臆病者ではない"と信頼の言葉で返してくれるところ。こんなの泣く。

ポップでいうと遂に習得したメドローアも印象深い。エフェクトが超カッコいいんよね。

 

あとチウ隊長回は泣いてしまった。原作読んだ時は確かそこまでじゃなかったんだけど、アニメになるとまた感じ方変わるね。作画・演技・BGMがバッチリ決まってて心震える。この作品に関しては何も心配ないので、引き続き楽しみたいと思います。

 

 

11. 不滅のあなたへ 2クール目

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2クール目はほぼジャナンダ島編。

やはりどうやってもバッドエンドは免れないという展開で、自分の好みからは外れてしまう。グーグーに比べると入れ込み度も小さかったのでそこまで刺さらず。

メインヒロインのポジションだったトナリは行動原理が分かりづらく、あまり感情移入できなかった。完全に頭がイって狂気のストーカーと化したハヤセも理解出来なかったんだけど、こちらは逆に理解出来なさが不気味さに繋がっててグッド。

「貴方を愛しています」と言われた後のフシの「…あぁ?」っていう反応とかツボだったwそりゃ何言ってんだコイツ…ってなる。あの様子だとノッカーと一体化してでもフシを追いかけてきそうで、先が怖くもあり楽しみでもある。

最終話で描かれたピオランとの物語は好みだった。特にピオランに会うまでのフシの心情描写が秀逸。身近な人の死を経験してきたことで、自分が関わらない方が良いんじゃないかと葛藤するフシ。その気持ちは凄く分かるし、笑ってないピオランや自身の寂しいという気持ちに幸せとは何なのか考えさせられた。抱擁後のフシの感極まってる表情変化がまたグッとくる。

結局避けられない別れは来てしまったが、だからと言って不幸だったわけではない。不死身であるフシにとって、更には我々にとっても不可避のテーマである死別を通して、その答えの一つが描かれていたように感じた。

ピオランが満足な人生だったと言えるのは、自分に正直に、やりたいことを全てやったからだろう。そんなピオランを見たフシがこれからどんな道を歩むのか楽しみだ。

続編は1年後となりますが、引き続き追いかけたいと思います。

 

 

12. ジャヒー様はくじけない!

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魔界No.2"だった"ジャヒー様の残念可愛いっぷりを楽しむコメディ。

この作品の魅力はちょろ過ぎるジャヒー様、もっと言うとCV:大空直美の暴れっぷり。

魔界復興を目指して頑張って気を張っているところから、褒められたり美味いものを食べると一瞬で蕩けた声を出すそのギャップが面白いw

ガヴリールドロップアウト』のサターニャや『ちおちゃんの通学路』のちおちゃんなど、ギャグ系のキャラにマッチしてるよね。デレマスの智絵里とは思えん。

くじけないと言いつつ思いっきりくじけまくりなジャヒー様のクソ情けない声聞いてるとどこか心が落ち着くんだよな。作品自体は飛び抜けて面白いという訳ではないんだけど、不思議な吸引力があって見てしまう。

また基本はギャグなんだけど、ふとした瞬間に魔界No.2であるジャヒー様が落ちぶれた生活を送っていることが本当に切なく感じられるのもこの作品の魅力だと思う。

8話ラストとかまさにそうで、楽しい魔界再現パーティの後に魔法が解けたように帰り、ボロアパートを見上げて涙目になるジャヒー様はめちゃくちゃ切なかった…。

こういう要素があるからこそ、報われる瞬間があるとこっちまでほっこりできる。

ギャグや可愛いだけでなく心温まるエピソードでも魅せれるのが強みだと思う。あとジャヒー様が人間との生活を経て変わっていく、というのも見所でしょうか。

2クールあるのは意外だけど、飽きずに見れそうな気がしています。

 

 

13. ひぐらしのなく頃に

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好きな人には申し訳ないけど、ちょっと擁護出来ないレベルで酷かった。

何が酷いって、ほぼ業の焼き直しだったんだよね。各惨劇を別視点から見せると言っても肝心の惨劇に至るまでの過程は毎回お注射で目を見張るような新事実は無く、ほぼ全部知ってる展開に高笑いしてるエウアと何も出来ずにあうあうしてる羽入が添えられているだけと非常に退屈な仕上がりになってしまっていた。(唯一SSR鉄平だけが救いか)

15話あって新規展開になるのが14話からって遅いなんてレベルじゃない。

14話は吹っ切れたバトル作画で馬鹿にされがちだったけど、13話までよりよほど面白かった。

 

また梨花と沙都子のすれ違いに関して、正直始まりはどちらかと言うと約束を守ってない梨花の方が悪いと思うんだけど、それに対する沙都子の行動はどう見てもやり過ぎで感情移入しづらかったのもマイナスポイント。

更にその行動があたかも沙都子自身の選択ではなく、力を与えたエウアのせいのような描写をされていたのが個人的には腑に落ちなかった。

繰り返すのは与えられた力があるからだが、選んだのは沙都子自身の感情で、業だ。

最終話でも自分のしてきた残虐な仕打ちに対して悔いるような描写がないのもちょっとどうなのと。

少しの間離れても親友でいられると信じ合えることが出来なかったが故に起きた悲劇だったが、文字通りぶつかり合うことで互いに共依存のような関係から卒業することが出来た…この結末自体は悪くないと思ったんだけどね。

 

あと付け加えるなら、圭一達など他メンバーの活躍があまり見られなかったのも残念。再放送じみた映像流すならこの辺りの描写に時間を割いて欲しかった。

期待度が高かった故に非常に残念だった。

 

 

【総評】 

以上、計13作品となりました。

個人的段階別評価はこんな感じです(気持ち左右差あり)。


S(歴代上位) :かげきしょうじょ
A+(クール最上位):SonnyBoy > スパスタ RE-MAIN アクアトープ メイドラS
A(クール上位) :ヒロアカ5期2k カノジョも彼女 マギレコ2期 ダイ大4k
B+(中の上) :不滅2k ジャヒー様
B(中) :ひぐらし

 

今期は総数こそ多くないものの約半数がA+以上ということで、なかなか濃いクールになったかなと。Sに爪痕を残したかげきしょうじょもあり、満足度は割と高めでした。

 

また評価の元となる各話点数表はこちら(各作品のベストEPはハッチングセル)。

 

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全作品通してのベストEPはアクアトープ11話「籠城の果て」。

かげきしょうじょの薫回と迷ったけど、積み重ねのクライマックスでもあったのでより印象深いこちらで。

 

感想は以上となります。
ここまで読んで下さりありがとうございました。

良ければ気軽にコメント等頂けると喜びます!

 

例の如く秋アニメはまだ全く見れてませんが、TLの反応見てると豊作なようで楽しみ。

ただ最近仕事がなかなか忙しくて平日ぶっ倒れてるので、追い切れるかちょっと心配…しばらく休日はアニメ漬け生活になりそうです。

 

それではまたの機会に。